これまでのあらすじ
対人恐怖を発症し、引きこもりとなった私は、トイレすら行けなくなりました。その後心理療法と出会い,どうにか回復しました。
回復後は、半年間フリーター生活をした後、2年間、会社員となって仕事をしました。そして、独立する決心を固め、退職したのです。
対人恐怖症克服記85 就職活動編1 引きこもりからの就職活動
今回から起業迷走編を連載します。
会社員を辞めてダイコミュを設立した1年目の出来事を書きます。文字通りどん底時代だったので、思い出すだけで陰鬱な気分になってきますが、初心に帰るつもりで書きたいと思います。
形は独立 実質ニート
高校生の頃からの夢だった独立を果たすため、私はお世話になった会社を辞めました。
しかし、肝心の「何をして起業するか」は白紙の状態でした。そのため独立したと言っても、客観的にはニートに戻ってしまったようなものでした。
「会社辞めたから・・・」
と告げると母親は狼狽し、父親は納得いかない表情でした。
やっと片付いた・・・
とほっとしてた自分は、両親からすれば呆れて物を言えないような状態だったと思います。
周りの99%の人は懐疑的に私の行動をみていたと思います。
そして何より肝心の私自身が、独立してうまく行くか?自分自身を信じ切れていないところがありました。
自分の棚卸
さて独立(ニート生活)生活を始めた私ですが、改めて自分のリソースを確認してみました。
資金はコツコツためていたので450万円貯まっていました。経理の知識や経営的な基本的な考え方の土台は学んできました。
しかし、経営学をいくら学んでもどこか釈然としないものがありました。
損益分岐点とか、労働分配率とか、経営理念の創り方とかいくら学んでも決定的に足りないものがあったのです。
それは
「1円も稼いだことがない」
という事実でした。これは大きなコンプレックスでした。私は自営業としてこれから生計を立てて行かなくてはなりません。
しかし、「自分自身で何かを創り出し、誰かに買ってもらう」という体験をしたことがなかったのです。
仕事をもらい、お給料をもらうことはあっても、「自分自身でアイデア」を練るという体験がなかったのです。
私がそれまで勉強してきたことは、会社の組織の運営の仕方や会計の知識ばかりです。
「サービス」を創るという決定的なことをしてこなかったのです。
1円を売り上げるという目標
私はまずはこのコンプレックスを解消したいと考えはじめました。
そこでまずはじめの1か月目は「1円を売り上げる」ということを目標にしました。
どんな形でもいいから、1円を売り上げる。
スモールステップですが、1円を自分の頭で考えて売り上げを上げることから何かが始まる気がしたのです。
そうして実際行動するのですが、この1円を売り上げるという行為がとても厚い壁となって人生の進捗を妨げることになるのです。
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・川島達史 1981年生まれ
・公認心理師 精神保健福祉士 心理学大学院修了
・社交不安症専門カウンセラー
・ご相談はこちらからお待ちしています
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