元引きこもりの私は、25歳の頃に400万円を貯め、コミュニケーション講座を開催することにしました。しかし、講義の冒頭、あがり過ぎて、ついには固まってしまったのです!
昇天モード
あがりは先ほどのトイレで体感したものよりも、さらに大きなものでした。あきらかに私の人生の中で最大のものでした。
私は為すすべなく呆然と立ち尽くし、ただ自分の状況を眺めているしかない状態になっていました。
あがりが極限に達すると、考えることすらできなくなります。苦しみが一回転して、昇天しているような感覚になります。
あがりきると、現実感が全くなくなり、時間感覚がなくなっていました。
幽体離脱とか走馬燈とかそんな感覚です。とにかく自分が自分でないような状態になっていました。
鮮明な生徒さんの顔
生徒さんは、笑うでもなく、私に声をかけるでもなく、ただただ、そのまま椅子に座ってポカーンと私を眺めていました。その表情を今でも鮮明に覚えています。
このとき生徒さんがどんな気持ちになっていたのか?
想像するのは難しいですが、少なからず、度肝を抜かれたことでしょう。
なんだこれは??
コミュ力を改善しに来たのに
講師が全力であがっているではないか??
普通はこう考えるでしょう。
私は、
もう次はないだろうなあ・・・
とふわふわと感じ取っていました。
私は時間感覚を失ったまま、
酸欠になった金魚のごとく、
口をパクパクさせ続けました。
*********
・川島達史 1981年生まれ
・公認心理師 精神保健福祉士 心理学大学院修了
・社交不安症専門カウンセラー
・ご相談はこちらからお待ちしています
*********