元引きこもりの私は起業をするために退職しました。
陰鬱な日々が続く中、商品を探すため(実態は現実逃避)タイへ行くことにしたのです。しかし、初日にレディーマッサージトラブルがあり、残り500バーツ(1400円)で生活することになってしまいました。
バンコク
朝起きて、ホテルのフロントの方に聞くと、バンコクの町にいることがわかりました。
ホテルを出ると、空港周辺の閑散とした街並みとは違い、にぎやかなお店が立ち並んでいました。初日にケツの皮までむしられていた私ですが、気を取り直して市内を歩き回ることにしました。
トゥクトゥク 仏教 フルーツの町
タイはとにかくバイクが多い街でした。交通量が非常に多く、3輪タクシーであるトゥクトゥクがたくさん走っています。
また、そこら中に仏像がありました。町中を歩く人は仏像の前に来ると、手を合わせて軽くお辞儀をして歩いていました。この辺は日本人と通じるところがあり、ほっとしました。
町中では、屋台でフルーツがたくさん売っていました。
それもとても安いのです。メロンのようなフルーツが10バーツ(30円)ぐらいで食べることができました。手持ち資金が500バーツしかない私にとっては非常に助かりました。
野宿を覚悟
にぎやかな町並を歩きながら、私は今夜泊まれる宿も探していました。タイの宿は安いとは言え、最低でも、500バーツ(1400円)ぐらいする宿が多く、なかなか手ごろな値段の宿が見つかりません。
あたりは暗くなり、活気のある街も静かになってきました。
結局、一日中、宿を探して、結局安く泊まれそうな宿が見つかりませんでした。400バーツの宿はあったのですが、食費を考えると手が出ません。。
そしてついに私は野宿せざるを得なくなってしまったのです。
チュラーロンコーン大学で野宿
1万円しか持ってこなかったことを激しく後悔しつつ、どうせ野宿をするのなら、せめて治安の良い場所で寝たいと考えました。
市内を歩いていると、チュラーロンコーン大学という大きな学校を見つけました。治安がよさそうだったので、大学の脇の道路で、体育座りで、夜を明かすことにしました。
体育座りで星空を眺めながら、野宿をしていると、やはり不安感と悲しみが襲ってきました。
人生を振り返る
もう24歳です。会社員も辞めてしまい、いまだに人生を放浪している。
商品を捜すとうそぶいて、起業家になったつもりで、町中を俳諧しているが、結局何もみつからない・・・
挙句の果てに野宿をしている・・・迷走しているなあ・・・いったい僕はどんな仕事をしたいのだろうか・・・心からやりたいと思える仕事に巡りあえるのだろうか・・・
そう考えながら、うとうと仮眠をとるのでした。
結局私は3日間、この大学の脇の道路を定宿にして、人生を考え続けながら過ごしたのです。
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・川島達史 1981年生まれ
・公認心理師 精神保健福祉士 心理学大学院修了
・社交不安症専門カウンセラー
・ご相談はこちらからお待ちしています
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