引きこもりから起業ニートになった私は、ダイレクトコミュニケーションを設立しました。
カリキュラムを作成し、毎日模擬講義をして準備を重ねました。そしていよいよ最大の問題である広告について考える段階に入ったのです。
しかし、資金的余裕がありません。結局私は「チラシを配る」という昭和ロマン戦略をとることにしたのです。
疑惑のチラシ配り
私自身、このチラシ配りについては疑惑の目を向けていました。
→近所にチラシを配る
→生徒さんが20人集まる
→講義が成功する
→会社が有名になり女の子にモテモテ
→深田恭子が私に告白してくる
→深田恭子があーんしてくれる
なんて単純な方程式が成り立つほど甘くはないという直感が働きました。チラシを500部用意した私は、赤いママチャリに乗り込みました。
新緑の小平
当時なぜか記憶に残っているのが新緑の小平の自然です。
私の実家の周りは玉川上水が流れています。川沿いには木がたくさんあり、まるでトンネルのようなのです。そのトンネルから差し込む初夏の光がとても幸福感に満ちていました。
もし本当に成功していたら、この風景はもっと幸せなものとして見えるのかな・・・そんなことを考えながら、チラシ配りはじめました。
キョドリながらのチラシ配り
新聞屋さんのように、ユニフォームがあれば気が楽なのですが、私服でのポスト投函は神経を使うものです。住人の方の気配がする場合は投函を避けている自分がいました。
1軒屋に配るのは意外と大変で、たくさん配ったつもりでもあまり量を減らすことができません。その点集合住宅は、一気に50部とか投函できるのでとても効率がいいことがわかりました。
とりあえずは500部の目標を掲げていた私は5時間近くかけて、なんとか配り終えることができました。
それから3日間は広告の効果があるか?
じっと電話口で待つことにしたのです。
ただ私の中では自信のかけらもありませんでした。
長年の失敗の連続が体中を支配し、
どうせだめだろう・・・
そんな暗い気持ちで結果を待ち続けました。
*********
・川島達史 1981年生まれ
・公認心理師 精神保健福祉士 心理学大学院修了
・社交不安症専門カウンセラー
・ご相談はこちらからお待ちしています
*********